700年ごろには鰹節の基となる「堅魚」や「煮堅魚」といった鰹を乾燥させたものと考えられる加工品が、文献に登場し始めます。
江戸時代中期には煙で燻して乾燥させる“焙乾”が行われるようになり、現代の鰹節に使い形へとなっていきます。
昆布も江戸時代には流通網が発達し、全国へ流通していきます。江戸時代の料理書には「出汁の取り方」の記載が多く見られるようになり、鰹節や昆布の出汁が利用され始めたことが伺えます。
江戸時代までの料理書は料理人向けのものが多かったのですが、明治くらいになると家庭向けの料理書が多数発行され、次第に庶民の日常食として普及していくこととなります。
このころから出汁のうま味成分に関しての研究もなされ、明治時代には昆布のうま味成分《グルタミン酸》が、大正時代には鰹節のうま味成分《イノシン酸》が発見されていきます。
このとき始めて『うま味』という名前が付けられ、1990年代に第五の基本味として“UMAMI”が国際的に学会で認められ注目を集めることとなりました。
また、これらの研究では、うま味は組み合わせることで相乗効果があり、より美味しく感じることがわかっております。